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ついにベルサイユへ!(その2)

6月6日(水) くもり ついにベルサイユへ!(その2)

■怒涛のご開門
朝9時の開館にあわせて、まずは「ガイド付きツアー」を予約することにしました。
これは開始時間もまちまちだし、混んでいると参加できないこともあるので(あまり大きくない部屋を回るから・・・)、先に予約しておくに限る!と思ったからです。
とりあえず、連れが「ガイド付きツアー」初心者なので、判りやすそうな「王の居室とオペラ座コース」に決めました。デュ・バリーやルイ15世の娘たちの部屋(マニアックだ・・・)もいいなぁと思ったのですが、これはまた次の機会、ということで。

・・・ところが、9時を5分過ぎても10分過ぎても受付が開く様子はありません。
他の入り口に行っても、どこも閉まっています。
係員は全く見当たらないので警備員さんに状況を聞くことにしました。
お互いに英語がヘタッピ同士でしたが、「とりあえず庭でも見て、帰ってくる頃には開いてるんじゃない?」ということを言っているのは判りました。
「何時に開くの?」と聞いても明言してくれないあたりがなんとも、イヤーな予感がしましたが・・・曇っていて冷えるし、これから見学ツアーとかで足を酷使するから体力を温存しておきたかったし、結局受付前で腰掛けて待つことにしました。


どんよりどよどよ、な中庭

受付の前には既に先客が2名いました。
フランス人の老夫婦です。

吹きっさらしの中を、しかも朝一番に来て待っているとは・・・うぬう、主ら、只者ではないな!
とまあ、ライバル心というか友情というか、そんなものを感じましたね(^^;)
じーさんの方が、わたしが警備員さんに話を聞いているのを遠目で見ていたらしく、「どうだった?」と聞かれました。・・・多分フランス語で。

フランス語わかりません、というフランス語ってどんなだったっけ・・・
と乏しい記憶を探っていると、じーさんがまたもやなにか言っています。
ジェスチャーから推察すると、
「奴ら、中で寝てるんじゃないのか?」ということを言っているのだと思います。
こ、これがフレンチジョークというか、エスプリってやつなのか?(ピキーン)
とりあえずツボに入ってしまったので、笑ってしまいました。

そしてふたたび、老夫婦とわたしたちの4人は、ひたすら待つことにしました。
いくらなんでも10時には開くだろう、期待しながら。
でも、9時も30分、40分をすぎると、他のお客さんたちもイラついてきたようです。
別の入り口では、フランス語でお客と警備員がわあわあと言い合っています。
要人がおしのびで観光にきているのか、係員のストライキか、状況がよく判らないままに、10時近くになって受付のドアが開きました。とりあえずストライキではないようで、ほっとしました。

こうしてなんとかガイド付きツアーの予約の受付をしようとしたのですが、係員の機嫌が激悪なのには閉口しました。
朝から1時間近く待たされて、機嫌が悪いのはこっちだわい、と思いつつも予約を申し出ました。
すると・・・

係員「あんた英語わかんの?」

このひとことで、かなりカチンときましたね。
ま、たしかに「判る」といえるレベルでもないんだけどさ(泣)。

わし「はあ?」 ←何言ってんの?という語調で言ったつもり(^^;)

係員「あんた日本人でしょ。ここは英語とフランス語のガイドしかないから、日本語のテープガイドが付いてるコースか、、一般見学へ行きなさい」

ひょっとしたら親切で言ってくれてるのかもしれない。でも、でも・・・
この瞬間、ブチン!と切れましたよ、わたしゃ。
そのくらい、いくらわたしでも判るわよー!
この人、語学力を超えるオタク気を判ってないな。
(いや、判れと言う方がムリか・・・)

「いいのよ、それはわかってんのよ、でもわたしはコレに参加したいの!」

と言ってやったら、なぜか向こうも逆ギレしてました。
参加したいコースなんてまだなーんにも言ってないのに、勝手に「王の居室とオペラ座コース」に印をつけて紙をほうられましたからね(怒)。
これがたまたま参加したいコースだったから何も言わなかったけど、希望外のコースだったら、いったいどんな言葉を投げつけていたことやら、我ながら怖かったですね(^^;)
なんで延々待たされてこんな思いをせにゃならんのか・・・

ツアーの開始は10時過ぎ。中途半端な時間じゃなかっただけでも、よかったと思います。
(実はもっと中途半端な時間になるだろうと思っていました)
参加人数は10人ちょっとだったと思います。そのなかに件の老夫婦はおりませんでした。(フランス語のコースにいったんだと思う)
一部屋づつ、前後のドアの鍵を開け閉めしながらガイドツアーは続きます。

実は、わたしは係員に突っ込まれたとおり、英語力はめっちゃ低いのです。
なのでヒアリングで固有名詞を拾いながら推測(笑)した上で、ガイドブックで確認しながら進むという戦法に出ました。こうするとまあ、なんとなく判るものです。
そんなこんなでなんとかガイドツアーは終了!このあたりの詳しい話は、また別のページをおこした時に書きたいと思いまする。


ルイ15世が亡くなった場所。
王の寝室から少し離れた(となりのとなりくらい)ところにあります。


■王妃の村落
前日は、プチ・トリアノンの内部を見ただけでしたので、きょうはプチ・トリアノンの裏手に広がる広大な庭園を見にきました。
ここもやはり、木の繁りが寂しくなった気がします。
でも、トリアノンのお池には、カモだけでなく、カメもハクチョウもいて、相変わらず牧歌的な雰囲気でした(^^)


トリアノンのお池ざんす

王妃が寵臣たちと芝居に興じていたのは有名ですが、専用の劇場まで造らせてしまうとはさすがです。
まれにしか公開されないということなので、仕方なく外観だけ撮影してみました。プチ・トリアノンのすぐ裏手にあります。



草刈りの真っ最中で、煙たがられながら何とか撮影!

■お庭探検
99年末の暴風で、庭園の多くの樹木がなぎ倒されたということなのですが、最近の植樹の様子があまり伝わってこないので、ずうっと自分の目で確かめたいなぁと思っていました。

わたしは以前に木を一本植えられるだけの寄付をしたのですが、その木が植えられている場所を書いた地図が、出発間際になって贈られてきました。

なんと、植樹のレセプションの招待状と一緒に!
んで、よーく日付を見たら、「6月9日」でした・・・
ああ、あと4日後だというのに。。。うっううう、くやしーい!
という気持ちを何とか鎮めて、植樹された木を目指して庭を歩き回りました。

地図には、「ここのコーナーから何本目」と詳細に場所が書いてあったので、そのとおりに木を一本ずつカウントして、目星をつけました。・・・多分コレでしょう。多分・・・(-人-)

木の成長速度って詳しくないけど、少なくともわたしの子供や孫の代には、立派な成木になってくれていると思います。ひとりでちょっとジーンと来てしまいました(←バカ)。

 


早く大きくなってね

思ったより被害はひどくない感じでしたが、それでも、鬱蒼とした木々に覆われていたのが、突然ぽっかりと開いてしまっている箇所が目立ちました。
葉がこんもりと茂っている季節だから、余計目立ちました。
プチ・トリアノンに通じる道の木も、一斉に植樹がなされたようで、背の低い苗木が並んでいました。


植樹したての木(プチ・トリアノン)


植樹したての木(プチ・トリアノン)

ヴィーナスの繁み、すなわち「王妃の繁み」にも寄ってみました。
以前聞いた話だと中に入れなかったようですが、特に門も閉まっていなかったので、すんなり入ることができました。中は小公園のような雰囲気で、子供たちがにぎやかに遊んでいました。

お庭をさまよっていて思ったんですけど、お庭もとてもじゃないですが見きれませんね!
今回は庭園のハイドブックを買いましたので、まずはコレで予習と復習をして、狙いを定めて見たほうがよさそうです。
このガイドブック、もちろん日本語で、なんと持ち歩き用のマップや、庭園内の全彫刻の解説が載っているという、それはそれはマニアックなものでした。
(注:彫刻は、冬に行っても布で覆われて見ることができません)


やっと来れた「ヴィーナスの繁み」
 

そして、ベルサイユ観光のラストは、テープガイドつきのコース(王の居室コース)でシメることにしました。
すでにご紹介ずみの王妃の階段やら王の寝室、王太子夫妻の居室をまわります。

ルイ16世、ルイ18世、シャルル10世が生まれた部屋も見ることができました。
3人のフランス王がここで生まれていますが、そのいずれも、波乱万丈な人生を過ごしました。



ベッドや内装は彼らが生まれた当時のものではありません



牛眼の間にあったルイ16世の胸像。
ゴマスリ一切ナシの、いたって写実的(笑)な作品です。

■三部会会場跡
宮殿を後にして、駅に向かう前に、三部会の会場跡を見に行きました。
もとの建物は残っていませんが、(ベルばらでは)オスカルと衛兵隊員たちが警護をしていましたね。


子供らがサッカーしてました。格好の遊び場なんでしょうね。



門前に残っているプレート。

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