ジュー・ド・ポーム Jeu de Paume
- 2017/05/15 20:18
- ベルサイユ宮殿と街
「わからな・・・い・・・なぜあのように燃えることができる・・・?ふまれてもふまれても なぜかれらはあのように力強く燃えあがる・・・?いちばん力弱き身分であるはずの彼らが・・・!」―オスカル
「文句があるならベルサイユにいらっしゃい!」略してもんべる。ベルサイユのばらとフランス革命にちなんだ旅行案内がメインです。
「わからな・・・い・・・なぜあのように燃えることができる・・・?ふまれてもふまれても なぜかれらはあのように力強く燃えあがる・・・?いちばん力弱き身分であるはずの彼らが・・・!」―オスカル
映画「ベルばら」では、ここでマリー・アントワネットが「セビリアの理髪師」のお稽古をしていました。 史実でも、アントワネットは貴族をけちょんけちょんに皮肉ったこの「セビリアの理髪師」に自ら出演(しかも主演!)していました。王弟のアルトア伯も共演していたそうで、豪華というかなんというか。
ここでは水車小屋、釣小屋、鳩舎、農家風の家などなど、建物だけでなく「農村」がそのまま再現されていました。とはいっても農作業はエキストラ(なんとわざわざ農村から、一組の家族を連れてきた!)にやらせて、アントワネットは田舎風の服を身につけてはいるものの見物オンリーです。
こちらで収穫された農作物、チーズやバターなどがトリアノンの食卓に上っていたそうです。
この農家小屋、中は外見とはうって変わった絢爛豪華さで、ビリヤードルーム、中国風の小部屋、西洋双六の間、図書室まで完備していたそうです。
現在未修復のため中には入れません。
料理保温機のための家
トリアノンで飼われていた牛たちがいたところ。ここの牛から採った牛乳やバターをアントワネットも食したことでしょう。
いまは建物の痕跡だけが残っています。
すげぇベタな名前でゴメンナサイ。(英語でもTemple of Loveなんだもん。)
真ん中にキューピッドの像があるのが由来だと思います。 アニメではここでハープの演奏を聴いていましたね~。
かつてベルサイユを襲った大嵐のために数多くの樹木がなぎ倒されましたが、その前はこんな感じで鬱蒼としていました。
離宮はどんどん修復が進んでおり、昔と比べて見学できる場所も増えています!
二階に続く階段から、既にオタクな見所です。柵の模様、よく見るとMとAが絡まっています。M・A、すなわちマリー・アントワネットの紋章?です。ちなみにルイ16世のそれは二つのLを鏡合わせにしたような形をしています。(ルイ・オーギュストのはずなのになぜダブルL?)こちらはヴェルサイユの方でよく見られますよ。
階段を上り終えて最初に入る部屋「控えの間」には、ヴィジェ=ルブランの「薔薇を持ったマリー・アントワネット」の肖像画がかかっています。
アントワネットの胸像が目印です。
よーく見ると、革命期に収奪されたときについたものなのか、真っ二つに割れた痕があるのがちょっと痛々しいです。
ここには、一階でセッティングされた食卓が、そのまま二階へスライド式に上昇してくるという仕掛けがあったそうです。いうなれば「移動式食卓」。
なんでこんな仕掛けを作ったかというと、(たぶん)誰を食事に招いたかバレないように、ということなんでしょうかねぇ。
テーブルは現在は置かれていないので、がらんとした部屋になっています。
この部屋はバルコニーに面しており、そこから庭園に降りられるようになっています。
ここの部屋にある鏡は「移動鏡」なるしかけがあり、名前の通り「動いて」、窓を覆い隠してしまいます。
どんな風に動くのかは確認できませんでしたが、これで外から中の様子は見えなくなるって訳。
「王后陛下 ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン ただいまもどってまいりました」―フェルゼン
ここにクラヴサンやハープを置いて、音楽や会話を楽しんでいました。
フェルゼンの帰国の報告も、こんなところで行われたのかもしれませんね。
ベルサイユ宮殿の「王妃の寝室」とは天地ほどの差がありますが、落ち着いた雰囲気です。
ウワサによると、ここには夫のルイ16世の寝室すらないそうです(涙)
王妃の寝室で過ごすという考えもありますが、プチ・トリアノンは王でさえ招待されないと入れなかったとか。
1階にありました。しかし本当にベルサイユ宮殿と比べるとシンプルだなー。
ここで使用人が実際に料理していたのかと思うと無性に興奮するな~
アントワネットが好んだ花模様の食器が飾られています。
「小トリアノンのまわりにはすばらしーい田園風の庭園をつくるわ・・・!水車小屋や農家もつくってお池もつくって・・・ あ・・・あ そのお池にはほんもののあひるをうかべるの!」―マリー・アントワネット