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プチ・トリアノン Petit Trianon

「小トリアノンのまわりにはすばらしーい田園風の庭園をつくるわ・・・!水車小屋や農家もつくってお池もつくって・・・ あ・・・あ そのお池にはほんもののあひるをうかべるの!」―マリー・アントワネット

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プチ・トリアノンはこのささやかな(でもないけど)城館と、村落、庭園、劇場、酪農小屋等々から成っています。
もともとはルイ15世が愛妾たちと時間を過ごすために造らせた離宮で、結婚のお祝いとして夫王ルイ16世からマリー・アントワネットに贈られました。

アントワネットはここがたいそうお気に入りで、(なんたって堅苦しい儀式やしきたりはありませんから)仲良しの貴族のみにしか出入りを赦しません。夫である国王でさえ彼女からの招待が無いと出向けない始末ですから、旧くからの大貴族はないがしろにされてしまいました。
アントワネットは民衆に嫌われるより前に、体制側であるはずの貴族を敵に回してしまったのです。
プチ・トリアノンは、時代の足音に気付きもせず、また気付こうともせずに無邪気に遊んでいたアントワネットの夢の世界のなごりを今に留めています。

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