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ヴォー・ル・ヴィコント城 Château de Vaux-le-Vicomte

この城がなければベルサイユ宮殿もあれほど壮大にならなかったんじゃないかなーと思いますし、「ベルサイユのばら」も生まれなかったかもしれない(そりゃ大げさか)!と思うと、行かずにはいられないでしょう!

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旅行記で書ききれなかった部分も載せきれなかった写真もあるので、あらためてこのページを作りました。
多少重複している部分はありますので、併せてご覧くださるとよいかも。(すみません)

■城館
ルイ14世治下のフランスで財務総監として権勢を振るっていたニコラ・フーケは、この豪華な城館にルイ14世が招いたものの、逆に「王より豪奢な城館を持つ」ということで不興を買い、後に公金横領罪で逮捕され、終身刑を受けます。

このヴォー・ル・ヴィコントの城館と庭園を手がけたメンバーを起用してルイ14世が造ったのが、ベルサイユ宮殿です。

また、ここは17世紀のフランスに実在した鉄仮面を描いた映画「仮面の男」(レオナルド・ディカプリオが主演してましたね)のロケ地としても使われました。
中庭は、ダルタニャン率いる銃士隊のがいつもたむろっていました。

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中庭です。(後ろは馬車博物館)
映画で見たような景色・・・

城内はルイ14世、フーケ一族、後の所有者となったヴィラール元帥、ショワズール公らに因んだ絵画や調度品で埋め尽くされています。確かに豪華すぎるなぁと、素人目にもそう思えました。
また、リスをモチーフにしたフーケの紋章に書かれた銘文は、「昇ることができないところがあろうか」という驕慢ささえ感じるものでした。
幼少期から度重なる内乱に脅かされて長じたルイ14世が、このような人物を恐れないはずはありません。フーケももう少しそのあたりの機敏に通じていれば、要領よく栄華を誇れたでしょうに・・・

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ルイ14世の騎馬像。左後ろがルイ14世の弟、右後ろがその妃リーゼロッテ。

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ルイ15世の寝室。
といっても彼に特に関係があるわけではありません。
こんな可愛い部屋、ちょっと似合わないよね~(暴言)

■庭園
実はすごく広大なのにその広大さを感じさせないのが、このお庭の面白いところだと思います。
見る分には絵画のようで美しいのですが、歩くとなるとめっちゃ大変です。
森の中に突然ぽっかりと大きなお城とお庭があるのは、なんだかこう、オタク心をくすぐるものがあります。
ロワールのお城もいいけれど、こういう小さ目のお城も捨てがたいです。

夏には、決まった日にろうそくで庭園をライトアップするそうです。
写真でしか見たことがありませんが、キレイでしたよ。
ただ、この季節のフランスの日没は9時過ぎ。やっぱり自前のクルマじゃないと帰りが心配ですね。

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お庭から、お城を見たところです。

■馬車博物館
中庭に面した建物は、馬車博物館になっています。
18世紀くらいまでの馬車は熱心に見たのに、それ以降はざっと流してしまいました(^^;)

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馬が担いでる輿。
馬車、というのとはちょっと違いますよね。車輪ないし。

 


住所■Château de Vaux le Vicomte MAINCY, 77950
HP■http://www.vaux-le-vicomte.com/

パリ・リヨン駅からRER(高速地下鉄)で30分~40分の、Melun(ムラン)という駅が最寄です。
季節によってシャトルバスが運航しているようですが、バスがない時はタクシーを利用するしかないです。
値段は、片道で2000円前後。
帰りのタクシーは、城内のお土産屋さんにお願いして呼んでもらうか、行きのタクシーで時間を指定して迎えに来てもらうように交渉するかがよいかと思われます。
駅の構内にツーリスト・インフォメーションがあるので、情報収集にお役立てください。わたしが行った日には閉まっていましたが^^;)

 


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